
Living in Peaceの「お金の教育事業」では、「社会的養護下の子どもが、今後の人生に必要なお金の知識を身に着けることにより、生まれ育った環境に関わらずもっと自由に生きる」というゴールを達成するために、お金の教育事業を行っています。
普段はオンライン講座を中心に活動をしていますが、7月上旬、群馬県前橋市の群馬県社会的養護自立支援拠点事業「ヤング・アシスト いっぽ」(以下、「いっぽ」)さんにて、出張講座を実施しました。はじめての「いっぽ」さんとのイベント実施となりますので、今回はその様子をご報告いたします。
◆「ヤング・アシスト いっぽ」さんホームページ
https://youngassist.com/index.php
「いっぽ」さんは、児童養護施設や里親家庭を離れて自立する方たちが、社会で孤立し苦しむことなく、一人ひとりが認められ安定した生活が送れるよう、寄り添い支援に取り組まれています。また2024年度以降は、虐待経験がありながらもこれまで公的支援につながらなかった方にも対象を拡大し、事業を展開されています。
当日の会場は、「いっぽ」さんの場所をお借りしました。Living in Peaceのメンバー3人、参加者3人と職員の方々も含め、和やかな雰囲気でスタートします。

まずは、「お金の危ない罠」というタイトルで、借金をはじめとするお金の様々なトラブルについてお伝えします。ミニクイズやこちらからの問いかけに対して、子どもたちは積極的に答え、また理解を示すように頷きながら真剣に聞いてくれました。
休憩を挟んで後半は、「家計簿をつける」をテーマに講義とワークを行いました。金融庁が公開している家計管理シミュレーターを使いながら、子ども一人ひとりに大人がついてシミュレーションを行います。
◆家計簿シミュレーター
https://www.fsa.go.jp/teach/simulation/household_spending.html
なかには社会に出たばかりの方も参加されていて、給与明細を持って来られていたので、実際の収入をもとに具体的な家計管理の話をしたり、現実的な貯金額を設定して貯金目標を立てたりしました。
少人数での開催だったからこそ、参加者一人ひとりとマンツーマンで深く関わり、それぞれの状況に応じたきめ細かな対応ができたことが、非常に良かったと感じています。
講義とワークが終わったあとは、個別相談を実施し、自立に向けた計画作りを行いました。
終了後は「いっぽ」さんと振り返りを行い、今回の講座に関して以下のようなフィードバックをいただきました。
- 収支を赤字にしてはいけないなど、当たり前だけど大事なことに触れてくれてよかった
- どこにお金を使うか、幸せと感じるかなど価値観に触れていただいたのが良かった
- 楽しい雰囲気で進めてくれて良かった
- 実際に対面で話すことでより集中力を持って聞けると思った
- 高3から受けるのではなく、やはり自立の準備段階から受けてもらいたいと思った

お金の教育チームとしても、今回の活動で学んだ点が多くありました。特に少人数で実施したことで、子どもたちのより具体的な悩みや不安などを聞く機会を得ることもできました。その場で耳にした課題感についても、今後の講座に反映させていきたいと思います。
お金の教育チームでは、個別の講義依頼も承っております。ご希望がございましたら、お問い合わせよりご相談ください。
◆ご連絡先はこちら
https://www.living-in-peace.org/contact/kodomo/
今後も、すべての子どもたちが安心して自立できる社会の実現に向け、さまざまな支援活動を展開してまいります。引き続きご支援・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。