2025年度7月おしごとリップ開催

SNSでこの記事をシェア!

私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子どもたちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。

関西おしごとリップ

7月20日(日)、今年度3回目となる「おしごとリップ」を開催しました。生駒学園・高鷲学園の2施設合同で、今回は中学生6名・高校生6名が参加してくれました。

7つに分類した業界を1年間かけて子どもたちに紹介していくおしごとリップ。今月は、「国民・住民・社会にサービスを提供する」業界の中から、社会サービスのお仕事を紹介しました。講師は、関東LIPメンバーでもある北嶋耶絵さん。社会サービスを担う組織・団体について、根底にある社会問題を考え、お仕事を通じて困っている人に手を差し伸べる大切さや、やりがいについてお話ししてもらいます。

「社会サービス」とは何か、どのような人たちがそれを支えているのかについての紹介からはじめます。最初はどんなことが具体的な社会サービスに該当するかわからない子どももいたようですが、他の子どもからの意見や講師の説明を聞いているうちに、イメージがわいてきたようでした。

ワークでは、「学校生活での困りごと」を社会問題に見立て、それを解決するサービスを考えてもらいます。少し難易度が高かったようですが、アイディアを出し合い、グループで1つの結論にまとめることができました。身近な困りごとが新しいサービス開発につながる可能性があるということを実感できるワークでした。

最後は講師からのメッセージ。「社会のため、誰かのために何かしたい、その“気持ち”こそが、仕事の原点」「自分の気持ちを大切に、まずはやってみる」という言葉を届けてもらいました。

興味を持ち探求してきたことが、仕事や生活に活かされるということはよくあるかと思います。このおしごとリップも、興味・関心を見つける1つのきっかけになればと願っています。

[講義やワークを通して、子どもたちから寄せられた感想] ※一部抜粋

  • 社会サービスについて話を聞いて理解が深まった
  • 食品ロスや貧困問題に興味があったので良い話を聞けた
  • 周りの意見などをよく聞いて視野を広げていきたいと思った

東京おしごとリップ

7月21日(月・祝)、今年度3回目の「おしごとリップ」を実施しました。今回は10名の子どもたちが参加してくれました!

7月のテーマは人々の豊かな生活を支える「不動産業界」です。講師に当団体の代表理事である龔さんを迎え、不動産ポータルサイト事業や居住支援の取り組みについて、ご自身の経験を交えながらお話ししてもらいました。

不動産ポータルサイトは、物件情報と住み替えたい人を結びつけ、多くの選択肢から最適な住まいを選べる仕組みであることを紹介された後、住まい探しに困難を抱える人々を支える事業についてお話ししてもらいます。

人口減少が進むなか、高齢者など住まいの確保に課題を抱える方は増え続けています。そうした現状に対し、龔さんは「住宅弱者と呼ばれる人でも住まい探しに困らない世の中」を目指して事業をゼロから立ち上げ、今では多くの不動産会社の協力を得るまでに至っているそうです。この熱意ある取り組みに、子どもたちからは「なぜそこまで人のためにできるのですか?」と質問が飛び出るほど、強い印象を残しました。

ワークは2部構成で行いました。ワーク①では、不動産ポータルサイトを使い、お気に入りの物件を検索してみます。部屋探しについて考えたことすらなかった子どもがほとんどでしたが、ポータルサイトで部屋の条件を変えて色んな部屋を調べることで、自分の住みたい家をイメージするきっかけとなりました。

ワーク②では、学生に不動産ポータルサイトを知ってもらうための企画アイデアをグループごとに考えてもらいました。今年度のプログラムで初めてのグループワーク形式ということもあり、最初は意見を出すのに苦戦する様子も見られました。しかし、最終的には学生ならではの多様な視点から多くのアイデアが飛び交い、グループとしての提案をまとめ上げるまでに。

最後に全員がプレゼンに挑戦します。開始時は緊張していた子どもたちも最後には堂々と発表を行う姿に、大きな成長を感じました。なかには、自身で作詞作曲したテーマソングを披露してくれる子どももおり、そのクオリティの高さと発表する勇気にはその日一番の拍手が送られました。

最後に講師からのメッセージとして「ありのままの自分で心の中で湧き上がるものを大切に」という言葉を届けてもらいました。「自身がマイノリティとして苦しい経験をしてきたからこそ、あらゆる人々が生きやすい社会を願うようになった」と話す龔さん。また、「自分の感情を大切にすることは、働くことへの楽しさや喜びにつながる」と語る言葉に、子どもたちは真剣に耳を傾けていました。

[講義やワークを通して、子どもたちから寄せられた感想] ※一部抜粋

  • みんなの前で歌って恥ずかしかったけど、とても印象に残った
  • 家探しは、東京でなくても千葉や埼玉も選択肢になると分かった
  • せっかく働くなら、僕も楽しく喜びを感じられる仕事をしたい

今後も子どもたちの未来に繋がる貴重な機会を創出して参りますので、ご支援・ご指導のほど、引き続きよろしくお願い致します。

仲間になる >
寄付する >
仲間になる >
寄付する >
SNSでこの記事をシェア!