6月度おしごとリップ開催

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私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子どもたちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。

関西おしごとリップ

6月22日(日)、関西において今期2回目となるおしごとリップを開催いたしました。
今回は生駒学園・高鷲学園との2施設合同で開催し、中学生4名・高校生5名、そして昨年度受講していた大学生1名も飛び入りで参加し、フォローしてくれました。

7つに分類した業界を1年間かけて子どもたちに紹介していくおしごとリップ。今月のテーマは、「お金を動かす」業界の中から金融業界のお仕事を紹介しました。LIPメンバーでもある井手尾侑美さんを講師に迎え、金融業界全体や個人信用情報について、ご自身が務めていた銀行の実際の仕事内容、やりがい等をお話しいただきました。

おしごとリップ前半という事もあり、アイスブレイクとして「しりとり自己紹介」というゲームをしました。このゲームはしりとりをしながら名前や趣味や特技を話すゲームです。子どもたちとLIPメンバーも一緒に楽しみながら、お互いの事を知ることが出来ました。

まずは金融業界全体についてのお話です。金融について、子どもたちが知っているのは銀行のみでしたが、銀行、証券、生命保険・損害保険、クレジットカード、消費者金融など今後必要な知識として話して頂き、子どもたちにとっては少し難しい内容ですが真剣に聞き入っていました。次に個人信用情報についての説明がありました。
例えば、スマホの分割払いなどのローンをうっかり滞納すると、その情報が信用情報機関に記録され、ブラックリストに載ってしまう可能性があります。そうなると、将来、住宅ローンが組めなかったり、クレジットカードが作れなくなったりすることがある、という大切なお話をしていただきました。

仕事体験としての【ワーク】は、講師が行っていた融資業務についてです。「LIP銀行の銀行員になって夢のマイホームのお手伝いをしよう」というミッションに取り組みました。

より多くのお客さんに住宅ローンを融資したいところですが、銀行員として当然ルールを守らなければなりません。考えた結果、お金を貸せないこともあります。ルールと過去の事例を使って、頑張って上司役の講師を納得させる必要があります。

まずは個人で考えチームで相談し、講師に様々な質問をした後まとめて発表します。

ワークでの講師のフィードバック後には、銀行業務のやりがいについて、銀行の色々な商品を組み合わせてお客様の人生に貢献できる事や実際講師が融資したアパートが完成したときの感動などを話して頂きました。また、銀行では特にコンプライアンスを守ることの大事さも話して頂きました。

最後に講師からのメッセージとして、「まずは自分のいる場所で、自分にできることを頑張ってみましょう。人と比較する必要はありません。頑張っているうちに、次の道が見えてきます。」という言葉を頂きました。

講義やワークを通して、子どもたちからは

  • 「融資は複雑だけど、色んな意見がありとても参考になった」
  • 「お金を借りれる人は全員ではなく年収や色んな条件がある事を知った」
  • 「銀行員の仕事は一人一人に合った条件を探してあげる事」
  • 「お客さんを守るにはルールやコンプライアンスを守る強い心が必要」
    といった感想が寄せられました。

東京おしごとリップ

6月22日(日)、2025年度第2回目の「おしごとリップ」を開催しました。今回は現地での実施で、13人の子どもたちが参加してくれました!

今月のテーマは「出版業界」です。講師には出版社から編集者の方をお迎えして、出版業界の仕事についての講義をしていただくとともに、仕事に対する価値観と子どもたちへのメッセージを語っていただきました。

講義の序盤は、出版業界の全体像や出版物が私たちの手もとに届くまでの流れを、具体的にお話しいただきました。
日本の出版業界独自の「再販制度」や「委託販売制度」など大人でも知らない業界の裏側のエピソードを聞いて、子どもたちも驚いていました。

ワークでは、編集者の仕事の一部を体験してもらうため、子どもたちに本の企画を考えてもらいました。
おしごとリップは1年を通して子どもたちに参加してもらっており、今年度は嬉しいことに初参加の子どもが増えました。そのため、今回のワークは「2回目にやるものとしてはなかなか難しいのではないか」と企画段階でも意見が出ていました。
実際、ワークシートを書く手がなかなか進まないなど、随所に子どもたちが苦戦している様子が見られました。


それでも、周りの大人に相談して、得られたアイデアをワークシートに書きとめたり、時には消してまた書き直したりしながら、最終的には全員が本の企画案を完成させました。
どの企画案も多種多様なアイデアをもとに作られており、こどもたちの発想力はすごいと感じました。

最後に講師からのメッセージとして、
「すべての経験や感情は、仕事につながる可能性がある」「自分の好きを常に掘り下げる習慣を持とう」「他人の好きにも興味を持とう」
という言葉をいただきました。

子どもでも大人でも、将来について考えることは現実的に考えることだと思うことがあります。そして、考える中で後ろ向きな思考になったり、選択肢を狭めるように考えたりしてしまいます。
今回の講師からのメッセージは、そんな私たちに今の自分の好みや考えが何かにつながり、選択肢が広がっていくのだと、明るい気持ちにしてくれるメッセージだったように感じます。

子どもたちからの感想として、

  • 「好きな事を好きで終わらせるのではなくて、こうしたい、ああしたいと考え、自分で行動をおこすことが大切だと思いました」
  • 「自分が思っていたよりも明らかにやることが多かった」
  • 「自分の趣味が仕事などに生かせるようになりたいです」
    などの声がありました。

また、今回記載していない子どもたちの感想の中でも、講師からのメッセージについて触れたものが多く、子どもたちにとっても印象に残るメッセージだったのかなと思います。

今後も子どもたちの未来に繋がる貴重な機会を創出して参りますので、ご支援・ご指導のほど、引き続きよろしくお願い致します。

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