
私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子どもたちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。
関西おしごとリップ
年度初めの「おしごとリップ」は、生駒学園と高鷲学園をオンラインで繋ぎ、プログラム参加を検討する子どもたち向けに説明会を開催しました。今年は2施設合計で18名の中高生が参加してくれました。
まずは「目的=自分の気持ちが大事」という私たちの想いを子どもたちに伝えました。これからどんな人生を歩みたいのか、どんな仕事をしたいのかを考え目的を持てると、そのための手段はいろいろと選ぶことができます。おしごとリップを通じて「世の中の仕事について学びながら、自分の旅の『目的』を考えてみませんか」というメッセージを届けました。
その後のプログラムの説明では、世の中に3万以上あると言われるお仕事を7つの業界に分類したうえで、各業界の講師から仕事内容やキャリア観などについて話を聞くことで、自身の将来について考えるきっかけにして欲しいと話しました。
最後は、海外からゲスト講師を迎え、「海外での仕事とそこに至った偶然の出会い」をテーマに、子どもたちにお話していただきました。
一人目は、シンガポールでシステム開発の会社にお勤めの東さん。ご自身の人生の転機を振り返り、「“なんか面白そう”で動いたら、未来がひらけた。飛び込んだら、なんとかなった」エピソードを語ってくださいました。高校生の頃の失敗経験を機に、悔いのないよう積極的に行動し出したことで「たまたま」のチャンスを掴み取ってこられたお話を、子どもたちも興味深そうに聞いていました。
二人目は、フランスで国際公務員として活躍される田熊さん。テレビで飢饉に苦しむ様子を知ってからアフリカに興味を持ち、「たまたま」のチャンスで実際に現地に行き、「想像と違った」たくさんの経験を積んで自身のキャリアを切り拓いてこられたエピソードは、笑いあり驚きありの内容でした。お話の最後には、自分のやりたいことは口に出しておくとチャンスに繋がるとのメッセージをいただきました。
これから始まるおしごとリップ、子どもたちにとってはこれも「たまたま」訪れた機会ですが、ぜひこの機会を生かしてもらいたいと伝え、説明会を終えました。

今回の「おしごとリップ」説明会を通して、子どもたちに、5月からスタートする年間プログラムの参加について考えてもらった結果、16名の子どもたちが参加表明してくれました。昨年度に引き続き多くの子どもたちにプログラムを届けられることをうれしく思っています。
東京おしごとリップ
2025年4月27日(日)、今年度のおしごとリップ開始に向けた説明会を、オンライン及び各施設にて開催し、20名以上の子どもたちが参加してくれました。
説明会の中で、おしごとリップを体験してもらうためのミニおしごとリップを行います。今回のテーマは「カフェのお仕事」。講師にはLIPメンバーであり、スターバックスコーヒージャパン株式会社の徳原さんから、業務の内容や店長職のやりがい、仕事に対する価値観などをお話してもらいました。
ワークは「お客様が喜んでくれる商品を考えてみよう!」をテーマに実施しました。子どもたちは、スターバックスの店長になりきり、実際に店舗で使われている材料を使って、お店で提供する一押し商品を考えてもらいます。

それぞれ試行錯誤しながら、素敵なオリジナルドリンクを考えてくれる子どもたち。今回は、初参加の子どもたちが多く参加してくれましたが、スターバックスやカフェに行ったことがある子どもたちも多く、前向きにワークに取り組んでくれている姿が見られました。
また、最後には、昨年度おしごとリップに参加してくれた子どもたちから、今後参加を検討している子どもたちへ、参加して良かったことやおしごとリップを通して成長出来たことを語ってもらいました。
私たちLiving in Peaceは、子どもたちのキャリア意識向上に貢献できるよう、今後もキャリア教育プログラム「おしごとリップ」を心を込めて提供して参ります。皆さまの温かいご支援が、子どもたちの未来を支える大きな力となっています。今後とも、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。