「おでかけリップ」とは、学校外での体験が少ない傾向にある、外国ルーツの子どもたちや母子生活支援施設出身の子どもたちに、社会と繋がるさまざまな体験プログラムを提供する取り組みです。
2025年度(2025年秋~2026年夏)第1回目となる今回は、12月7日(日)に神奈川県の生田緑地に行ってきました!川崎市伝統工芸館で藍染め体験を行い、岡本太郎美術館と藤子・F・不二雄ミュージアムの見学をしました。
藍染体験では、ハンカチの絞り染めをしました。最初に講師の説明を聞いてから、ビー玉や輪ゴム、洗濯バサミ、割り箸、フィルムケースで模様をつけていきました。

子どもたちは、最初はどのような模様をつけようか悩みながらも、大小様々なビー玉や洗濯バサミを手に取り、思い思いの模様をつけていきました。
早く終わった子どもが他の子どもに教えてあげる様子も見られ、初対面ながらも積極的に交流していました。
次に、模様をつけたハンカチを水につけてから、藍ガメ(染料が入った樽のようなもの)の中に入れていきました。

約3分後に藍ガメから取り出し、各自でハンカチが空気によく触れるように広げていきました。最初は緑色だったハンカチが、空気に触れると鮮やかな藍色に変わっていき、子どもたちは緑色の箇所がなくなるように丁寧に広げていました。

藍ガメに入れて取り出し、空気に触れるように広げる作業を繰り返して色を濃くした後、水洗いして色止め液をつけたら完成です。
下の写真は、子どもたちと保護者の方が染めたハンカチです。それぞれが個性溢れる素敵な作品を作ってくれました。

子どもたちには事前に用意した藍染クイズにも答えてもらいました。館内の展示をよく確認して協力しあい、全員が全問正解でした。

続いて岡本太郎美術館に行きました。下の写真は3つの岡本作品を鑑賞している様子です。

1番右の作品は『変身』と言うタイトルのものですが、子どもの1人に「何に変身しているのかな?」と聞いてみたところ、「鶏じゃない?」と教えてくれました。子どもの想像力の豊かさにはいつも驚かされます。
昼食の後、生田緑地のメタセコイアの林を通り、藤子・F・不二雄ミュージアムに向かいました。

藤子・F・不二雄ミュージアムでは、まず1階と2階の原画の展示を鑑賞しました。子どもの1人は、ドラえもんの映画を多く鑑賞してきたようで、「見たことあるのあった!」とはしゃいでいました。
続いて、シアタールームにて藤子不二雄原作でミュージアム完全オリジナルの短編アニメ作品『チンプイ エリさまのグッドラック』を鑑賞しました。子どもの1人は後述の日記に「続きを見たいです」と書いてくれました。
3階の屋外の展示では、ドラえもんやのび太と写真を撮ったり、レバーを押すとジャイアンが泉から浮き上がる展示を見たりしました。子どもたちは、アニメや漫画の世界の登場人物との写真撮影を楽しんでいました。


ベンチで日記を書いてもらった後は、お土産探しです。各自1000円までのお土産を選んでもらいました。今回のおでかけがこどもたちにとって良い思い出になることを願います。

盛りだくさんな1日となり、初対面の子どもたちも多くいましたが、コミュニケーションをとりながら楽しんでくれたようです。以下は子どもが書いてくれた日記の抜粋です。
・あいぞめを伝統工芸館でしました。においはくさかったけど、楽しかったです。
・あいぞめははんかちを青く染めました。はんかちをきれいに染めました。うれしかったです。
・岡本太郎の美術に行きました。いろいろな絵やいすをみましためずらしかったです。
・藤子・F・不二雄ミュージアムの1階の原画コーナーの原画がとてもおもしろくかんどうした。
・つかれたけどいろぞめ(藍染め)楽しかった。いろんなみゅうじあむにつれてってもらったしおみやげももらえてものすごく楽しかったです。
日記を書くことで振り返りをするだけでなく、子どもたちの成長も確かめることができます。日記を読んでほほえましい気持ちになりました。
今期のおでかけリップは、第2回、第3回と続きます。今後も皆さまに優しく見守っていただき、ご支援賜れますと幸いです。






