本格始動!5月度おしごとリップ開催

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私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子どもたちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。

関西おしごとリップ

5月18日(日)、関西において今期1回目となる、おしごとリップを開催いたしました。

昨年に引き続き生駒学園・高鷲学園との2施設合同での開催が決定し、昨年からの継続8名・新規7名で、プログラムを実施することとなりました。今月は学校行事等と重なり、8名の子どもたちに参加してもらいました。

7つに分類した業界を1年間かけて子どもたちに紹介していくおしごとリップ。今月のテーマは、「モノを販売・仲介する」業界の中から、求人広告のお仕事を紹介しました。LIPメンバーでもある渡邊 翔悟さんを講師に迎え、求人広告業界について、求人広告営業の実際のお仕事、求人広告の見分け方、求人広告営業のやりがい等、お話をしていただきました。

まずは、求人広告業界についてのお話から、スタートです。はじめは「求人広告」と聞いて、わからない様子の子どもたちもいましたが、ネットのアルバイト求人情報を見ると、高校生を中心に「知ってる!」「バイト探すときに見た!」との反応がありました。

その後、求人広告営業の実際のお仕事の説明に入ります。大きく分けると、営業活動・提案活動・制作サポートの3つのお仕事があり、営業活動では飛び込みやテレアポなど忍耐力が必要な業務もあることを伝えてもらいました。またこれから社会に出ていく子どもたちへ向けて、求人広告によくある表現(「若手中心に活躍中」・「未経験大歓迎」、等)に隠された企業の意図を教えてもらいました。

子どもたちにお仕事を体験してもらうワークでは、アルバイトの採用に苦戦している子ども靴屋さんの求人広告を作成してもらいました。

まずは求人広告作成のための取材を体験してもらいました。各グループにいる子ども靴屋の採用担当者(LIPメンバーが担当)に、求人のアピールポイントを探るべく質問をしてもらいます(有給はあるか、交通費の支給はあるか、等)。

高校生メンバーを中心に、アルバイト求人を探したり実際に働いたりした経験を活かし、「近所の学校名が書いてあると応募しやすい」、「制服は支給がいい」等、採用担当者へアドバイスを行う場面もみられました。

アピールポイントを引き出したら、次のようなワークシートに沿って求人広告を作成&チームごとにプレゼンテーションを行いました。

講義の最後には、熱意や軸をもって努力することの大切さを伝えてもらいました。講師の過去の失敗や努力しても結果にならなかったこと、それでも必死に努力を重ねてきたことを包み隠さずお話しいただきました。

講師の熱意に感銘を受けた子どもも多かったようで、「求人広告の作成が楽しかった」「大人はすごいと思ってたけど、相応の努力があったと気づいた」と、今回の感想を綴ってくれました。さらには「将来、講師と一緒に働きたい!」と講師に声を掛けにいき、人生初の名刺をもらった子どももいました。

東京おしごとリップ

5月25日(日)、2025年度の第1回目となる「おしごとリップ」を開催しました。今年度も、クリスマスヴィレッジと筑波愛児園の2施設合同で実施することとなり、合計13名の子どもたちが参加に手を挙げてくれました。

今年度はありがたいことに大人・子ども共に参加者が増え、久しぶりに貸会議室で開催しました。人も場所もはじめましての、ドキドキの初回となりました。

初回ということで、いつものイントロダクションから今回は趣向を変え、まずは今年度一緒に活動する仲間を知るために、アイスブレイクとして「佐藤です。好きなおにぎりの具は梅です。」というゲームをしました。このゲームはタイトルにあるように、お題に対して自分の答えを全員が話し、それを覚えて当てあうゲームです。施設もLIPメンバーも講師の方もまじりあって楽しみ、自分の答えに悩んだり、積極的に手をあげたり、なかなか当てられなくてにやにやしたり、出だしからいろんな表情を見ることができました。

今月のテーマは「サービス業界」。プロゲーミングチームVRIGHTZ所属のまさ吉さんです。実は関西おしごとリップでも一度講師を引き受けてくださった方で、ぜひ東京でも、とお願いし来ていただきました。

講義では、まず「e-スポーツ」の定義について教えていただきました。いわゆる「ゲーム」との区別は、一人でのプレイではなく人と対戦するもの、そして人種、性別、環境等の垣根を超えたものとされています。e-スポーツには、営業、企画、運営、動画撮影・編集など、関わりのある仕事が多く存在しています。最もわかりやすいのはプロゲーマーですが、このプロゲーマーにも2種類、専業プロと兼業プロがいます。収入が不安定であり、ゲームの中のコンテンツに追加や調整が1つ入るだけでも情勢が大きく変わる世界であるため、兼業プロのほうが圧倒的に多いそうです。厳しいプロゲーマーの世界で大切なのは、折れない心、相手をリスペクトすること、心からゲームを楽しめる感情だと教えていただきました。

ワークでは実際にまさ吉さんに機材をお借りして、参加者でROCKET LEAGUEというe-スポーツに挑戦しました。このゲームでは6人が3人ずつの2チームに分かれ、車を操作してサッカーをするというものです。相手をリスペクトすることを意識しながら、子どもも大人も白熱する試合が見られました。

最後にまさ吉さんからは、eスポーツチームに所属するまでの道のり、好きなことを仕事にする難しさと楽しさについて教えていただきました。質問タイムでは、今年度最初の会とは思えないほど、子どもたちからたくさん手が挙がっていました。eスポーツの世界にならって、「対戦ありがとうございました」の言葉で講義は締めくくられました。

終了後、子どもたちからは「ゲームは難しかったけど楽しかった」「(ゲームを通して)みんなのいろんな一面が見られた」「相手を尊敬する気持ちの大切さに共感した」という感想をもらいました。

私たちLiving in Peaceは、これからも子どもたちのキャリアに対する意識向上に少しでも貢献できるよう、キャリア教育「おしごとリップ」のプログラムを心を込めて届けて参ります。今後とも、皆さまのご支援を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

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